


梅雨の季節ですね。 地域にもよりますが、約1ヶ月以上もの間、雨や湿気との戦いが続きます。 湿気によるカビの発生が多いこの季節の旬のネタということで、 今回は靴や下駄箱の湿気対策アイテム=乾燥剤についてお話いたします。 日本は高温多湿の気候です。 「家の作りようは夏を旨とすべし。冬はいかなるところにも住まる。」 とは吉田兼好の『徒然草』の一節です。 この節からもわかるように、古くから日本家屋は高温や湿気をしのぎ、 夏や梅雨を快適に過ごすことが優先されてきたのです。 しかし、生活様式の変化とともに最近は「高気密」の住宅が増加してきました。 高気密住宅は、空調の無い玄関等では、通気を妨げ、湿気を閉じ込める、 ある意味で悪い環境を作り出す一面もあります。 そのため、今は玄関の周りにおいては、湿気対策が欠かせないものとなりました。 それを裏付けるように、当社への湿気対策に関する問い合わせは、毎年増え続けています。 そして、湿気対策といえば乾燥剤ですが、一般的にまず思い浮かぶのが、 お菓子の箱等に入っているシリカゲルでしょう。 その他にも、塩化カルシウム、木炭、重曹、石灰など様々なものが乾燥剤として使われています。 しかし、当社が長年のノウハウと経験で、確信を持っておススメしているのが、 天然のアメリカンレッドシダー(杉)の乾燥剤「シダードライ」「シダーボールドライ」です。 レッドシダーは、アメリカやカナダ原産の樹木です。吸湿、防臭効果が高く、 木に含まれるセドロール(Cedrol)には、虫を寄せ付けない防虫効果もあります。 また、乾燥剤の用途とは異なりますが、レッドシダーのさわやかな香りは、 森林浴効果で周辺がマイナスイオンで満たされているかのように、 人の心を癒すアロマテラピー効果もあると言われています。 ヒノキの香りなども同様ですが、日本人好みの香りで心が和む、ナチュラルでエコな製品なのです。 以前のシューケア情報「カビのお話」で紹介した通り、 カビは「湿気」「高温」「汚れ」の条件が揃うと発生します。 その条件を一つでも取り除けばカビの発生率は下がるので、 湿気を除去する乾燥剤は日本の住宅事情、気候を考えると必要不可欠です。 また、靴の場合は、空気中の湿気のみならず、靴の中にこもった汗をしっかりと除去することで、 衛生面が向上することからも、除湿剤の使用をR&Dでは強くお勧めしています。 最後に、シダードライの使用方法を紹介しましょう。 まず、靴やブーツに使用する場合ですが、一日履いた靴には、汗や湿気がこもっています。 すぐに木製のシュートリーを入れることは、もちろん悪いことではないのですが、 シュートリーは靴中を密閉状態にするため、特に汗をかきやすい人は、 まず、シダードライを靴の中に入れて、半日または一晩ほど放置します。 靴にこもった汗を取り除いてからシュートリーを入れて下さい。 これで、靴の中の清潔性が向上します。仕上げに除菌消臭スプレーを使えば効果がより高まります。 また、シダードライは、玄関や下駄箱、箱に入れた靴やバッグの除湿にも適しています。 使用方法は、シダードライをそれぞれの場所に置く、または入れるだけでOKです。 ちなみに湿気は下に行くほどこもりやすいので、下駄箱などに使用するケースで、 乾燥剤の数が限られている場合は、最下段に置いて下さい。 こんなシンプルな方法ですが、除湿、防臭効果が高く、衛生状態の改善、 清潔性のアップにも最適な「R&D流!天然レッドシダー除湿法」で、 ジメジメとした梅雨、夏をさわやかに、心豊かに乗り切って下さい。 【シダーボールドライ】 【シダードライ】 |
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革靴の保管の方法は人それぞれです。 四季がある日本では、春夏物と秋冬物の入替えや梅雨などの湿気が多い時期があり、 カビが生えやすい革靴の保管は頭の痛いところです。 今回はお客様からの質問の多い大切な革靴の保管、収納方法やその裏ワザについてお話を致します。 まず初めに普段履く靴やパンプスを短期的に保管する場合については、 基本のシューケアができていればそれほど問題はありません。 軽くブラッシングをしてシュートリー(シューキーパー)でシワを伸ばし、 乾燥させてから下駄箱などに保管して下さい。 大切にしている靴であればシューズ袋に入れるのも良いでしょう。 型崩れ防止の観点からシュートリーは必ず入れて下さい。 問題はシーズン物や冠婚葬祭などで履くような靴を長期で保管することです。 短くても半年、長ければ数年間、陽の目を見ることなく保管されています。 長期間靴箱に入れっぱなしの靴は、常に暑さや湿気などと戦いながらじっと我慢しているのです。 特に日本は高温多湿なので、久しぶりに履こうと靴箱を開けてみたら、 靴がカビだらけになってしまったという経験がある方も多いと思います。 「シューケア情報:カビのお話」で “カビは「高温」「多湿」「汚れ」の3条件が揃った時に発生します。” という話をしましたが、この3つの言葉こそが長期保管のキーワードになります。 カビは汚れが大好きです。 汚れたままではなく、きちんとケアして陰干した後に保管して下さい。 また、湿気をさける為にキーパーや乾燥剤を箱に入れたり、 乾燥剤が無ければせめて靴を買った時に入っている薄紙を巻いておくだけでも湿気が薄紙に吸収され、 ある程度の効果は得られます。 そして最も大切なことは高温多湿な場所に靴をしまうことを避けることです。 つきなみではありますがこれしかありません。 家の中でそのような場所を探し、梅雨時期や夏場などは、 たまに靴を出して風通しをすることも忘れないで下さい。 (これが中々できないのですが・・がんばりましょう!) 通気性を保つ裏ワザとして、靴箱にいくつかの穴を開けて空気が循環するようにするのも一つです。 ※当社の製品でファイバーシューズボックスという専用の通気口付きの靴箱もございます。 さらに空箱の内側に「ウォーリー・シューデオ」をスプレーし乾かしてから、 靴をしまえばカビ菌を滅菌できます。 特にロングブーツはムレやすく汗が革にかなり吸収されているので、ケア後に陰干しして下さい。 保管の際はロングブーツ用キーパーを入れ筒の部分にシワが入らないように伸ばすことも保管のポイントです。 靴の収納については、ちょっとした工夫で靴をうまく保管することができます。 どうしても箱にしまって保管したい方は、靴の写真を箱の正面に貼っておけば、 どの靴が入っているか一目瞭然ですし、季節の入れ替えも楽にできます。 ![]() 下駄箱はカビ、バクテリア菌がとにかく大好きな場所です。 シーズンに一度は靴を全て取り出して扇風機を当て、風通しした後に、 「ウォーリー・シューデオ」を軽くスプレーして下さい。 これで効果的なカビ対策になります。 そして下駄箱にも乾燥剤を入れることもお忘れなく。 また下駄箱に靴を直接入れる場合は、ネット(100円ショップなどで売っているものでOK) を棚板の上に敷きます。 ![]() @靴裏が直接棚板に接触しないので棚板が汚れない A靴が浮いたような状態で保管できるので空気が循環してカビ対策になる。 (意外に靴の革底はカビが生えやすい場所です) B奥行きのあるゲタ箱などはネットを引っ張り出せば靴の出し入れが容易になる。 などネット一枚敷くだけのことでとても機能的かつ効果的です。 これらを覚えればだれでも下駄箱収納の達人になれるはずです。 日本の気候である高温多湿の中、私たちの靴を守っていくためには少々手間がかかることもありますが、 季節の行事と思って、楽しみながら靴を保管してみて下さい。 今回は靴保管・収納の裏ワザもご紹介しましたが、 とっておきの(?)ネタだったので「伊東家の食卓」で採用されるとうれしいのですが ・・・・・ちょっと無理かなぁ!? 【ファイバーシューズボックス】 【ウォーリー・シューデオ】 【シダードライ】 【ジェットブーツキーパー】 |
雪の季節になると、店頭には防寒用品やその関連グッズが並びはじめます。 靴業界でも北海道などでは、雪道専用シューズが売場の大半を占めるほど店頭にぎっしりと並びます。 そんな中でここ数年、靴売場や雑貨店で「冬の定番品」にのし上がった商品があります。 「雪」「靴」という言葉で想像がつく方も多いと思いますが、"靴用スノーチェーン"がその正体なのです。 今回はそんな"靴用スノーチェーン"についてのお話をしたいと思います。 当社が靴用スノーチェーンを最初に輸入したのは1980年代初めのころです。 靴用のスノーチェーンをはじめて見たのはスイスのスーパーマーケットでした。 もちろん日本では全く見たことのない商品でしたので驚きとおかしさが混じったような微妙な衝撃でした。 すぐに買って雪上で使用したところ、その面白さと機能性に大満足でとても気に入り、 その後日本に輸入して販売がスタートしたのです。 当時はもちろん靴用スノーチェーンなど誰も知りません。 「雪」=「北海道」というイメージで、札幌市内の小売店にご紹介してみたところ 「そんなの靴に付けたらかっこ悪くて歩けないよ!」 「こっちの人は転ばないから必要なし!」 など散々な結果に終わり、それならと東京の売場で真剣にご紹介しても失笑される始末でした。 なんとか店頭に並べてもらっても、興味本位で見ていただくだけでほとんど売れず、 あげくの果てにはテレビのバラエティ番組で面白グッズとして紹介されるなど、その地位は大変低い製品でした。 それでも靴用スノーチェーンという珍しさと、品質の高さも手伝って、いくつかの雑誌に紹介され、 地方からわざわざ東京の百貨店まで買いに来てくれるお客様もいました。 その後、幸か不幸か、ある年に東京で大雪が降り、転倒で多数のけが人がでるという出来事があったのです。 テレビのニュース番組で当社の靴用チェーンが紹介されて、あっという間に品切れになった頃から、 認知度もかなり高まり類似商品も出てきました。 当社で当初から取扱いをしているのは「トップストップ」というドイツ製の靴用スノーチェーンです。 この製品はドイツの車用チェーン等を製造しているチェーンメーカーのルッド社製で、 スベリを止める原理は車のチェーンと同じです。 ちなみに凍結道で靴が滑りやすいというのは、凍結道に靴が接地すると、 その熱などで表面の氷や雪が溶け出して、水の層ができます。 その水の上に靴が乗っかってしまうので滑ってしまう訳です。 車の(※注)ハイドロプレーニング現象に似た理屈だと思って下さい。 「トップストップ」は鎖の一つ一つに凸状の突起が付いていて、氷本体にしっかりとグリップするので、 それこそ氷に踏み込んでいるような感覚です。 数年前に当社の社員旅行で真冬の北海道に行った時には、もちろん全員がトップストップを付けて行動しました。 同じツアーの他のお客様が何度も転倒しているのを尻目に、なんと私たちは全速力で走っていました(笑)。 装着も簡単で、持ち運びもコンパクトに収まり便利です。 数年前には、週刊誌の特集で「雪道の転倒防止グッズは有効か?氷上、雪上で実験!」という 各社自慢の靴用スノーチェーンが集った"氷上タイムトライアル"や"装着感"などを比較した記事が掲載されたことがあります。 多くのライバル製品を跳ね除け、当社の「トップストップ」が堂々の一位になった時は、 長年の努力(?)が実った感もあり涙したものです。(ちょっと大げさですかね。) 様々な経緯がありましたが、靴用スノーチェーンという存在が日本でもかなり一般に認知され、 様々なチェーンが沢山発売されて一つのカテゴリーに成長したことは、 R&Dとして業界の流れをつくる一石を投じたという意味で誇りに思っています。 こんな涙ぐましい商品的な歴史を知って頂ければ、 真冬にR&Dスタッフが「大雪降らないかなぁ〜」と願ってしまう理由が、 「トップストップの在庫をさばきたいという気持ちだけではなく、 雪道で多くの方にトップストップを試して頂きたい」との気持ちであることがご理解いただけましたかネ!? (注)ハイドロプレーニング現象・・・高速で車が走行中に、道路上にある雨や水の上にタイヤが浮いた状態になり操作不能になる現象のこと ※「トップストップ」を装着時でも雪道、氷上歩行の際は、転倒防止などに細心の注意を払い、気をつけて歩行してください。 また本文中に雪道などを走行といった内容が記載されていますが、危険ですので決して氷上や雪道などでは走ったりしないで下さい。 【トップストップ】 |
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「クリームを塗る時は布を使えば良いのですよねぇ?」 「いいえ、布よりもこちらのブラシの方がはるかに便利ですよ!」 これはR&Dセールスプロモーションで頻繁に交わされる問答の一部です。 当ページの靴用品情報下記の「靴ブラシのお話」で様々な靴ブラシの話をしましたが、 多数の役割のブラシの中から今回はクリームを塗る際に使用する小さな「塗布用ブラシ」に大きくスポットを当ててお話いたします。 まず冒頭の質問に関して一般論で言えば、乳化性クリームは布で塗る人が圧倒的に多いと思います。 特に近年ではクリームを塗った後のブラッシングをする人さえ少なくなってきています。 クリームを塗るのにブラシを使う人が多いはずがありません。 しかし、R&Dが長年培ってきた経験から言えば、靴クリームを塗る際はハケタイプの小さなブラシを使用するのがベストです。 布よりブラシが優れている理由は @ブラシの方がクリームを全体的にまんべんなく伸ばしやすい。 (特に布の場合は最初にクリームを付けた場所に集中してクリームが入ってしまう。) A手を汚さずに効率的に作業ができる。 Bコバの部分やメダリオン、革のシボ(シワ)など布では届かない部分までクリームを塗り、詰らない様にかき出す事ができる。 C布にクリームを取ると布自身にクリームが吸収されてしまい適量を確実に塗ることができない、などが挙げられます。 実際にソフトでキメの細かい皮革に無色のクリームを布で塗ったりすると、一部分にしかクリームが行き渡らず、 また、シボの間にクリームが詰まった状態ができるので、どことなく白っぽい状態になるケースがまれにあります。 これは布でクリームを塗ることによってできる典型的な現象で、ブラシでクリームを塗り薄く全体に伸ばして、 クリームが乾燥しないうちに大きいブラシで全体をブラッシングすればこのようなことはまず起こりません。 またブラシの話題ではお約束の「ブラシで皮革が傷つきませんか?」の質問もご心配には及びません。 一般的な表革はそれほどヤワではありません。 もしどうしても心配な方は、不用な靴や目立たない部分でテストしてみれば安心できるでしょう。 理論的にではありますがその役割と機能性が良く理解できればブラシが優っている理由が明白になります。 それではR&Dスタッフが実演でクリームを塗る瞬間に話を戻しましょう。 当社スタッフがクリームを塗るのに使用しているのは、一見すると床屋さんがヒゲ剃りに使うような形の 「ペネトレィトブラシ」という小さな塗布用ブラシです。 クリームを米粒で3、4粒分程度ペネトレィトブラシに取り、靴に薄く広げていきます。 スピーディーにクリームを全体に広げながら、コバの部分もしっかりとクリームを塗りこむ要領で浸透させれば、 ペネトレィトブラシの役目はここまでです。 あとはクリームが乾燥する前に大きなブラシでクリームをなじませ、さらに広げながら光沢感を出します。 たったこれだけのことではありますが、布と比較をすればその効果、スピード、仕上り感は段違いです。 ちなみにペネトレィト(Penetrate)とは英語で「浸透する」という意味ですので、そんなイメージでご使用下さい。 最後はひとつだけ使用上の注意ですが、ペネトレィトブラシはクリームを毛先に直接付けるため、 何度か使用していると毛に残っているクリームが固まり、毛が硬くなったりします。 そんな時はクリームを水で洗い落として下さい。乳化性クリームは固まっても水に溶けますので、簡単に毛の柔らかさが戻ります。 (注:大きい仕上げ用の化繊毛または豚毛ブラシは水洗い不要です。) こんな小さなブラシではありますが、使いこなすことで「ブラシを極めればシューケアを制す。」 という大きな気持ちが生まれるでしょう。 そして、また一つシューケアのレベルが上がった自分が、この瞬間に確認できるのであります・・・間違いない! 【ペネトレィトブラシ】 |
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皆さんは靴を履く時に"シューホーン"を使っているでしょうか? 一般的には"靴べら"”靴へら”と呼ばれていますが、お客様に"靴べら"について尋ねてみると、 自宅の玄関のみならず常に携帯用のものまで持ち歩くという人から、 "靴べら"たるもの全く使用せずという方まで本当に様々です。 特に革靴を履く時に"シューホーン"を使わないという人の靴を見ると、 サイズが大きすぎるケースやカカト部分が痛んでいたり潰れている、 また履く時につま先をトントンと地面に叩きつけて履く為につま先がキズ付いているなど悲しい気分になる話ばかりです。 こんな話が出るたびに私たち日本人の革靴に対する意識の低さを実感させられます。 また、日本家屋の特徴である畳文化のおかげ(?)で我々日本人は自宅玄関のみならず、 座敷のあるレストランや寿司屋、蕎麦屋、居酒屋、旅館、病院、 時には自家用車(ごくまれではあるが)まで靴を脱ぐという生活習慣があります。 靴を脱いだり履いたりするということに限ればその頻度は欧米よりも多いのです。 そういった意味では、当然シューホーンの使用頻度も必然的に高くなり、 靴を大切に履くという基本を思えばシューホーンも正しく使用していただきたい!・・・・。 前置きが長くなりましたが、シューホーンのウンチクについて少々述べてみたいと思います。 シューホーンといってもその素材、形状、重さ、長さは千差万別です。 素材にいたってはプラスティック、メタル、木材、動物の角(つの)、皮革、真ちゅう・・等々。 現在では本当に多様化されています。 ご存知の通り、靴べらのことを英語でシューホーン(Shoe Horn)と言いますが 直訳すれば「靴・角」と言う意味です。 詳しい資料はありませんが、シューホーン(Shoe Horn)という英単語から 素材の元祖は「角」であることがわかります。 それではなぜ角がシューホーンの素材に適していたのでしょうか? 答えは簡単です。 丈夫で加工しやすく、靴を履く時のすべり具合が良いからなのです。 しかし動物の角で作られていたシューホーンもその後コストの安いセルロイドの発明によりセルロイド製が主流になり、 さらに安全で加工しやすく大量生産が可能なプラスティックにその主役は奪われました。 このように時代時代にメインとなる素材の変遷はありましたが、 いずれの素材にも共通する点がひとつだけあります。 それは「すべりが良い」ということです。 この"すべる"という動きはシューホーンを使って靴を履く時には大変重要なキーワードとなります。 なぜなら足を靴の中に入れて、 靴と足のカカト部分にシューホーンを当て垂直に引き上げると同時に足はすべるように靴の中に収まるからです。 簡単に言えば、シューホーンはカカトをすべらせて靴の中に足を収める道具ということになるのです。 昔は関西地方などでシューホーンのことを「すべり」あるいは「靴すべり」と呼んでいました。 (今でもそのように呼んでいる方はすみません) また、余談ですが、およそ4〜50年前には「文化べら」という横着な人向けのおかしな商品もありました。 それはカカトの形にぴったりと合った薄いセルロイドを靴のカカト部分に付けたままにすることで、 靴を履くときにシューホーンが無くてもカカトがすべり、そのまま靴が履けるといったものでした。 もちろん"文化べら"は歩いているときも装着し続けるため、その外見はおせいじにも良いものとはいえませんが・・・(笑)。 話がそれましたが、あくまでシューホーンは"すべらせる"ことがその役割であるということが分かっていただけたと思います。 しかし、最近は以前に比べ、シューホーンが折れる、メタルのシューホーンが90度近く曲がってしまうという、 我々にとっては考えられない奇怪な事件(!?)が起こっているのも事実です。 理由は一目瞭然です。 先に述べたようにシューホーンを垂直に引いてすべらせるのではなく、 靴に対して斜めに入れてシューホーンをカカトで折り曲げてしまう為です。 当然シューホーンは割れたり曲がったりしますし、靴のカカトも痛みます。 やはり靴を履く時は、ヒモをきちんと緩めシューホーンを使い垂直にスッと抜いて靴を履くことが、 カカトも傷まず靴も長持ちします。 もし、外出先でシューホーンが無い時は、 せめて紙などを小さく折りたたみ即席の靴べら使って靴を履いてください。 先人が考え出したすばらしき発明品であるシューホーンは靴を大切にする皆様の必携品です。 玄関にはもちろん外出用としても内ポケットやカバンにお気に入りの一本を忍ばせておくことが、 靴に対するへのさりげない愛情表現となります。 【アビィ・シューホーン】 |
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「靴ブラシの毛は腰がある少し硬めのブラシを使用してください。」 「エ〜ッ、柔らかい毛の方が、靴が痛まないと聞いていますが・・・・・!?」 R&Dでは年間を通して、百貨店靴売場など集客力のある場所の土、日を選んで、 担当営業マンがシューケアプロモーションを行っています。 この会話も某百貨店で靴磨きのレシピを実演中のことです。 「ブラシは使った方が良いのですか?」とか 「どのタイミングで使うのかわからないのでブラシは使ってません。」など 靴ブラシの本当の役割を正しく認識し使用されているお客様はほとんどいないと言っても過言ではありません。 今回は靴手入れの道具として絶対に無くてはならない、靴のブラシについてご説明しましょう。 靴ブラシは靴クリームを塗る柄付きの小ブラシを除けば大きさや形状はあまり関係ありません。 あるとすれば、使い勝手の良し悪しです。 ところが、毛の柔らかい、硬いは大いに関係があります。 では、どんなときにどのようなブラシを使うのが理想なのでしょうか? 順序を番号で示しますと @ 汚れ(泥、ホコリ等)を払い落とす・・・・・柔らかい毛 または多数の毛が植毛しているブラシ → プロホースブラシ等 A 靴クリームを塗る・・・・・小ブラシ(歯ブラシ型) → ペネトレィトブラシ等 B 靴クリームを塗った後、クリームを伸ばしたり、なじませたりする・・・・・かたい毛(強い毛) → プロホワイトブラシ等 C 仕上げや普段のブラッシング・・・・・柔らかい毛(弱い毛) → プロホースブラシ等 冒頭の「毛は少し固めの腰があるブラシを使用してください」 という会話はB靴クリームを塗った後でブラッシングの実演をしているときのことです。 なぜクリームを塗った後は”しっかりした硬めの毛”が良いのかと言いますと、 クリーナーのお話で申し上げた通り、靴のお手入れの最も重要なことの一つは通気性を保つことです。 小ブラシで塗ったクリームはシワや縫い目の中、 コバの隙間などに入った余分なクリームを他に移動させたり払いおとしたりしなくてはなりません。 当然しっかりした毛のブラシの方が確実に役目を果たしてくれます。 ブラッシングと同時にすばらしい光沢も出てきて本当に靴ブラシが活躍する場面であると実感できます。 よく革が傷むからブラシを使わないとか、柔らかい毛の方が良いと言う方々もいますが、 剛毛で痛む革は(シープスキンやソフトなヌメのような)特殊なものを除けばまずありません。 私たちが実演を通じお客様の大切なブランド靴や多くの革靴をこうして手入れをしてきて 自信を持ってお勧めできる結論です。 昔、ヨーロッパでは余分な靴クリームをアルコールでフキ取った後柔らかい毛でブラッシングし、 絹の布や手で磨いたと言う記述もありますが、 アルコールが剛毛の代わりの仕事をしたことを考えれば理屈は同じですね。 さあ、皆さんも靴ブラシを再認識して上手に使いこなして 皮革だけがもつあの透明感のある美しい肌のツヤを演出してみてください。 「アッ、これが本物なんだ・・・・・」とますます靴が愛しく大好きになるはずです。 靴磨きもネ・・! ※ プロホワイトブラシの毛は化繊の白毛、プロホースブラシは天然の馬毛を使用しています。 【プロホワイトブラシ】 【プロホースブラシ】 【ペネトレィトブラシ】 |
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